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駆け出し脚本家の映画レビュー

鬼のように映画を分析していきます。

【★4】ウォール街

1987年に公開された、証券マンが主人公のお話です。


 
【ネタバレなしのあらすじ】
主人公バドは仕事がうまくいかず、お父さんにお金を借りてる証券マン。
そんな自分を変えるため、ゴードンというまるで悪代官みたいな奴のところへ交渉にいく。
でも軽くあしらわれちゃう。
いい顔をしたくなった主人公はインサイダーまがいの情報を提供して悪代官と仲良くなったが、そのままズブズブと違法行為の道へ…。




僕自身は”金融”というものにこれっぽっちも興味がない人間なため、映画を観始めて早々、「あれ、これ最後まで観れるかな…」という気持ちになったのですが、全然問題ありませんでした。
むしろストーリーもわかりやすく、楽しめました。おすすめです。


以下、ネタバレ有りの分析。



























この映画はものすごくストーリーがよくできてるなあというのが率直な感想でした。
簡単に整理すると、

さえない主人公がゴードンに師事する 
→全てがうまくいき、金も女も手にいれる
→ ゴードンに裏切られ、戦う

ものすごくわかりやすい流れです。



最近色々な映画を観ていて思うのですが、「何かに欠けている人」というのはすごく魅力的だなと感じます。この映画で言えば、主人公は元々は投資家の損益を被せられ、それをなんとかするために父親に借金するほどどうしようもないやつだったわけです。父に「証券マンは儲かるんだ!」みたいな大口を叩くも自分を認めてもらえない、いわばコンプレックスの塊。そんな主人公だからこそ奮起した時に応援したくなるんじゃないかと思います。人生に満足している人のことなんてまったく応援したくならないですよね。この映画で言えばゴードンですけど、何億も稼いでて、無礼で太った子供がいて、そんな人にはまったく共感できない。むしろ「コケてくれないかな」とすら思っちゃう。その期待に応えて、最後にちゃんとゴードンの罪も警察に伝えるという展開になったのも、すごくいいなと感じました。



あとこの話って絶対、主人公の人生が転落しないといけないストーリーだって観てる誰もが思うと思うんです。悪いやつの手先みたいなのになって金と女を手に入れたところで、そんな生活がうまくいくわけがありませんから。そんな中でやはりゴードンに裏切られ、自分の過ちに気付く主人公。そして喧嘩ばかりしていた父のためにゴードンと戦うという展開。…アツい。



それにエンディングも綺麗です。ゴードンを出し抜いてやったあと、結局インサイダーで主人公は逮捕されてしまいます。出し抜いてスッキリしたところで、罪は罪ですもんね。逮捕されるというのは人生で最悪な出来事の一つであると思いますが、そんな最悪な出来事なのにも関わらず、「過ちに気付けてよかったね」と観てる側には思えるところが、すごく良いです。「安易な金より実ある人生」という父の言葉が心にしみます。





そんなこんなですごく良くできたストーリーの映画です。面白い。
ゴードンのキャラもまさに悪代官で濃いし、主人公の気持ちや葛藤もよくわかる。
決してゲラゲラ笑うような映画ではないですが、もう一回観てみたいと心から思える映画です。

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