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駆け出し脚本家の映画レビュー

鬼のように映画を分析していきます。

【★4】ミッドナイト・ラン【賞金稼ぎ&賞金首】

ミッドナイト・ラン。

一言で言うとすごく笑っちゃう映画です。

1988年に製作されたロバート・デ・ニーロ主演のアメリカ映画です。

作品全体の時間も126分と程よい長さなので、なんかやることないけど笑いたいと思った時におすすめです。笑える映画なのでゆるゆる書いていきます。

 

 

【ネタバレなしのあらすじ】

主人公のジャックは賞金稼ぎ。でもある日、なんだか憎めないデュークという賞金首を連れてロサンゼルスに行こうとすると、警察やらマフィアやらいろんなものに命やらなんやらを狙われる。気を抜くとデュークも勝手に逃げ出そうとする。どうするジャック!

 

全くネタバレしないように書くとこんな感じです。

ただ一つ言えるのは、めっちゃ笑えるということです。男と男の友情みたいな部分の話でもあるので、最近嫌なことがあったとか、彼女に振られて、もう女なんて嫌いだみたいな感じの男性は特に、ものすごく安心して笑える映画です。

 

以下、ネタバレありの分析。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ミッドナイト・ランの面白さ】

 

①人間味あふれるキャラクター

ジャック・・・一見するとものすごく頑固で強気かつ筋を通す男。でも彼の過去には色々なと暗い面があります。そもそも彼が賞金稼ぎという仕事についたのも、犯罪まがいのことをする奴に刃向かったからですし、離婚してすでに新しい夫もいる前妻が「いつかまた帰ってきてくれるんじゃないか」と期待してしまうほど未練を抱えて生きています。死語かもしれませんが、一種のギャップ萌えのような、ただのとっつきにくい奴ではない魅力があります。

 

デューク・・・このストーリーのキーパーソンである賞金首、でありながら、とっても真面目な男です。自分が悪事に加担していることに気づくや否や、やくざの金を奪って全て寄付してしまったりとかなり大胆な行動をしでかすほど真面目な男です。そしてジャックに連行されながらも、高所恐怖症であったり閉所恐怖症であったり、またお母さんのようにジャックの健康管理について説教をたれたり。お前賞金首だろ?と何度ツッコミたくなるかわからないほどのボケをかましてきます。しかも彼の犯した犯罪も見方によっては善行のように思えてしまうところも憎めません。彼がただの犯罪者であったら、ジャックとの掛け合いもこれほど面白くはならなかったでしょう。デュークがこうした真面目で、なよなよした性格だからこそ、それとまるで真反対の性格のジャックをより一層イライラさせ、2人の掛け合いが笑いを誘うようになっているのです。

 

FBIの諸々の人・・・ぱっと見コワモテで、淡々と任務を遂行していきそうにもかかわらず、デュークの居場所を突き止めてやってくるといつも一足遅い。そして悔しそうにする。「お前らその仕事できる風の顔なんやねん!サングラス外せや!」と何度言いたくなったかわかりません。

 

ドーナッツおじさん・・・すごい細かい部分かもしれませんが、やたらドーナッツが大好きなおじさんがいます。すぐ「お祝いだ!ドーナッツを買おう!」とか、仕事場の仲間がイライラしてたら「よし休憩しよう、ドーナッツ買おうよ!」とか、なんでそこまでドーナッツにこだわるねん!とこれもまあ何度も言いたくなります。こんな端役にもかかわらずここまでインパクトを残す彼。役者・監督・脚本家のこだわりを感じさせます。

 

 

②ストーリーに一つの明確なゴールがある

この作品をものすごく単純に言えば、

 

「賞金稼ぎのジャックが金のためにデュークをロスに連れて行こうとするが、逃亡途中で友情を育み、最後は解放してやる話」

 

です。「ジャックがロスにデュークを連れて行く」という明確なゴールがあるため、それを邪魔する人がたくさん登場したり、FBIが味方になったりして話が展開した時も、最後までこのゴールを忘れずにストーリーに集中することができます。さらにこのゴールを終始意識して作品を見ているからこそ、ロスに連れてきたのにデュークを解放してやるというある種の「裏切り」を目の当たりにした僕らはより一層感動のような感情を抱くのだと思います。「ずっと信じてきた人が実は黒幕で裏切られる」という話のように、裏切りによって僕らの中に感情の起伏が生まれるのです。それもその裏切りを成立させるための前提条件として、揺るぎない信念のように、ストーリーに一つの明確なゴールがあるということがミソになっているからなのです。

 

 

【まとめ的なもの】

今回はキャラクターメインで分析してみました。そこで思ったのは、映画を作る上でのキャラクターへの愛情は、観客にも伝わるということです。役者の演技力も、監督の見せ方も大きな影響をもっているかもしれませんが、何より大切なのは作品自体をゼロから生み出す脚本家が一人一人のキャラクターについてどこまで考え抜けるかという部分な気がします。終始笑いながらこの作品を観ていましたが、冷静に考えてみると色々と考えさせられる映画でした。また観たいです。

 

 

 

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